相手の待ちを読む

  • 他のプレーヤーにアガリ牌を振り込まないためには、待ちを読むことが重要です。
  • 待ちを読むうえで重要となるのが「スジ」です。
  • スジとは、両面待ちで対になる関係のことです。
  • スジとフリテンの考え方を組み合わせて、より具体的にどの数牌が危険牌なのか、または安全牌なのかを読み取る考え方をスジ読みと言います。
  • スジを読むには経験が必要なため、慣れるまではあまり意識せず、追々覚えていくといいでしょう。
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  • 例えば「五萬」に対するスジは「二萬」と「八萬」の2つです。
  • 「三萬」と「四萬」が手牌にある場合、その両面待ちは「二萬」と「五萬」です。
  • これが、両面待ちで対になる関係のことで、すなわちスジのことです。
  • 同様の考え方で「五萬」と「八萬」もスジの関係にあることが分かります。
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  • 数牌の中央よりにある4・5・6の牌はそれぞれ左右にスジがあります。
  • それぞれ「イー・スー・チー」「リャン・ウー・パー」「サブ・ロー・キュー」といい、マージャンをしているとよく聞く語呂となっています。
  • この語呂で3スジをしっかりと覚えると、スジを考える時に迷うことがなくなるので、しっかりと覚えておきましょう!
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  • スジ読みをすると、テンパイしたと思われるプレーヤーが「五萬」を捨てている場合、スジにあたる「二萬」と「八萬」は安全牌の可能性が高いと推測することができます。
  • なんだか難しそうと思うかもしれませんが、そのロジックは意外と単純ですので順を追って説明します。
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  • これがテンパイが疑われるプレーヤーの捨て牌だとします。
  • いくつか数牌が捨てられていますが、ここでは「五萬」に着目しましょう。
  • (もちろん実戦では全ての数牌に対してスジを読みます)
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  • 「五萬」のスジにあたる牌は「二萬」と「八萬」です。
  • これを安全牌と推測するためには、ある一つの仮定が必要です。
  • それは、テンパイをしている相手は両面待ちで構えているという仮定です。
  • スジ読みは両面待ちに対する安全牌または危険牌を読む技術なので、こう仮定しないと話は始まりません!
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  • 両面待ちのテンパイだと仮定すると、もし「二萬」または「八萬」がアガリ牌だった場合、それぞれの両面待ちの対の関係、すなわちスジとなる「五萬」もアガリ牌です。
  • ところが、「五萬」は既に捨てられているわけですから、それではフリテンとなってしまいます。
  • フリテン状態ではロンができないので、「二萬」や「八萬」は安全牌だと推測できるわけです。
  • もちろん両面待ち以外のケースもあるので、100%安全牌だとは断定できませんが、これがスジ読みの基本的な考え方です。
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  • (1)表スジ
  • 表スジとは、4・5・6に対してのスジのことです。
  • 4に対しては1と7、5に対しては2と8、6に対しては3と9、それぞれが表スジにあたり、安全牌の可能性が高いと推測できます。
  • この表スジは、4・5・6に対してそれぞれ2つのスジを見ることができるのが特徴です。
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  • (2)中スジ
  • 表スジが分かれば、中スジは簡単です。
  • 表スジが、中央寄りの4・5・6から見たスジなのに対し、中スジはその逆で外側の1・2・3・7・8・9から見たスジにあたります。
  • ただし、一つ注意が必要なのは、1と7の両方が捨て牌にあって初めて4が安牌だと推測できるという点です。
  • これは、2と8、3と9の組み合わせでも同様です。
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  • (3)片スジ
  • 中スジでは「1と7」「2と8」「3と9」の組み合わせを見ますが、各組合せの片方のみが捨て牌にある場合を片スジと言います。
  • 片スジは、表スジや中スジよりも信頼度が落ちるスジです。
  • 例えば、中スジでの組み合わせである「一萬」と「七萬」の内、「一萬」だけが捨て牌にあった場合、「二萬」で「三萬」の両面待ちはフリテンですが、「五萬」で「六萬」の両面待ちはフリテンではありません。
  • 「五萬」「六萬」での「四萬」「七萬」待ちは否定できず、「四萬」が安全だとする推測が弱まります。
  • まさに片手落ちと言えるスジ読みですが、表スジや中スジが捨て牌の中にない場合、多少でも安全牌である可能性があがる片スジを見て牌を捨てた方が良いでしょう。
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  • これまでは、スジで安全牌を読む考え方を紹介してきましたが、危険牌の読み方についても紹介します。
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  • (1)裏スジ
  • 裏スジは、捨てられた数牌の隣の牌から成るスジのことです。
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  • 例えば、手牌に「四萬」「六萬」「七萬」があるとします。
  • 「五萬」か「八萬」が入れば順子が完成するので、「四萬」はあまり必要の無い牌です。
  • 仮に「三萬」が入って、「三萬」「四萬」と「六萬」「七萬」で両面が2つ出来たとしても「五萬」が同じ待ちとなり、無駄です。
  • そう考えると、この「四萬」は序盤で早々に切られる可能性が高いわけです。
  • 特に真ん中に近い牌は後々危険牌になる可能性が大きいので、その傾向がより強くなります。
  • 「四萬」に対する裏スジは「五萬」「八萬」ですね。
  • これは「六萬」「七萬」の両面待ちにあたるので、危険牌と推測できるわけです。
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  • (2)間4軒
  • 間4軒とは裏スジが重なったスジのことです。
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  • 例えば「一萬」と「六萬」の裏スジを見ると、どちらも「二萬」「五萬」が裏スジになっています。
  • これを、裏スジが重なっていると言います。
  • 捨て牌に「一萬」と「六萬」の両方があれば、危険牌と推測される裏スジが重なるので余計に危険だということです。
  • 「一萬」と「六萬」の間は4つ開いているため、「間4軒」と言います。
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  • (3)跨ぎスジ
  • 跨ぎスジ(またぎスジ)とは、ある捨て牌を跨ぐスジのことです。
  • 1つの牌に対して最大で4つの牌が該当します。
  • 1と9は端に位置し、スジが跨ぐことが出来ないので跨ぎスジはありません。
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  • 跨ぎスジでは、手牌に「三萬」「三萬」「四萬」ような形があることを前提としています。
  • この形は「三萬」「四萬」が両面待ちであり、「三萬」「三萬」は頭としても使えるし刻子への発展も見込めるとても良い形です。
  • 手が進み、他の面子が揃ってくればいずれ「三萬」か「四萬」のどちらかを切る場面が出てきます。
  • 確率を考えれば「三萬」を1枚切って「三萬」「四萬」と両面で構えて「二萬」と「五萬」を待つのが自然です。
  • このように考えると、「三萬」が捨てられた場合、その跨ぎスジである「二萬」と「五萬」が危険牌と推測できます。
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  • ここで忘れてはならないのが、もう一組の跨ぎスジです。
  • 推測する側から見えるのは「三萬」が切られたという事実だけです。
  • これが「二萬」「三萬」「三萬」の形から切られたという可能性も考慮する必要があります。
  • そう考えると、「二萬」「三萬」と両面で構えて「一萬」と「四萬」の両面待ちという可能性も推測できるわけです。
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  • 安全牌を読む手段として、「壁」というものもありますので、こちらも紹介します。
  • 壁とは場に同種の数牌が4枚全て見えていること、または、そのことで成り立つスジ読みのことです。
  • 別名、ノーチャンスとも言います。
  • これまで解説したスジは、特定のプレーヤーの捨て牌を見て、そのプレーヤーに対する安全牌または危険牌の読みでしたが、壁は全てのプレーヤーに対して安全牌を読むスジとなります。
  • 同種の数牌が4枚全て見えていることが壁の条件ですが、これは捨て牌だけに限りません。
  • 自分の手牌、鳴いた牌、ドラ表示牌、と全ての場所が対象で、とにかく4枚全てが見えていれば壁を利用することができます。